フォシーガの概要
- フォシーガの特徴
- 糖を尿と一緒に排出することで血糖値を下げる新しいタイプの糖尿病治療薬(SGLT2阻害薬)
- インスリンの分泌に影響せず、低血糖のリスクが少ないため、安心して継続しやすい特徴をもつ
- 医学的に減量効果も認められており、手軽に糖質コントロールできるダイエット薬としても注目されている
| 商品名 |
フォシーガ®10mg(Forxiga®10mg) |
| 内容量 |
1商品14錠(10mg×14錠×1シート) |
| 有効成分 |
ダパグリフロジン(Dapagliflozin) |
| 医薬品分類 |
先発医薬品
|
| 薬効分類 |
選択的SGLT2阻害剤 |
| 適応症 |
1型/2型糖尿病 慢性心不全 ※慢性心不全の標準的な治療を受けている方に限る 慢性腎臓病 ※末期腎不全や腎臓透析中を除く |
| 対象者 |
男性・女性 |
| 製薬会社 |
アストラゼネカ(AstraZeneca plc.) |
| 商品区分 |
医薬品 |
| 到着の目安 |
入金確認後7日~14日前後で到着 |
フォシーガの現物サイズ
|
シート正面 |
錠剤正面 |
| 長辺 |
124.9mm |
11.1mm |
| 短辺 |
70.5mm |
8.1mm |
| 厚み |
4.5mm |
4mm |
| 重量 |
6.28g |
0.24g |
※当サイトのスタッフが現物を測定した数値であり、商品ごとに若干の差異があるため、おおよその目安として予めご了承ください。
| 包装タイプ |
SP包装シート |
| 剤形タイプ |
フィルムコーティング錠 |
フォシーガの飲み方(服用方法)
下記の用法・用量を守って、水またはぬるま湯と一緒に服用してください。
1型糖尿病/2型糖尿病治療の用法・用量
| 1回の用量 | 1/2錠~1錠 ダパグリフロジンとして5mg ~10mg |
|---|
| 服用回数 | 1日1回 |
|---|
| 留意点 | インスリンの併用を継続し、過度な減量は避ける(減量は1日量の20%以内推奨) 1型ではケトアシドーシスのリスクが高いため、特に注意が必要 2型では比較的安全だが、脱水や感染症には留意する |
|---|
慢性心不全/腎疾患治療の用法・用量
| 1回の用量 | 1錠 ダパグリフロジンとして10mg |
|---|
| 服用回数 | 1日1回 |
|---|
| 留意点 | 5mgでの有効性は確認されていないため10mgで開始 |
|---|
1型糖尿病の場合
通常は、1日1回5mgから服用を開始します(インスリンとの併用が前提)。
効果が不十分な場合は、体調や経過を見ながら10mgへ増量することも可能です。
2型糖尿病の場合
成人には通常、5mgを1日1回服用します。
血糖コントロールが不十分な場合は、医師の判断により10mgに増量することがあります。
慢性心不全・慢性腎臓病の場合
これらの疾患に対しては、10mgを1日1回服用するのが基本的な用量とされています。
ダイエット目的での使用
ダパリルは本来糖尿病治療薬として開発された薬ですが、体重減少作用が臨床試験で明確に確認されており、BMIの高い患者においては「医学的な減量サポート」として活用可能です。
副作用への配慮を前提とすれば、食事制限や過度な運動が難しい人にも選択肢となり得ます。
ダイエット目的の用法・用量
| 1回の用量 | 1/2錠~1錠 ダパグリフロジンとして5mg ~10mg |
|---|
| 服用回数 | 1日1回 |
|---|
先発医薬品フォシーガの臨床試験データ「臨床に関する概括評価_フォシーガ錠」(MB102229試験およびMB102230試験)によると、フォシーガ10mgを使用した際の体重変化は下記の通りです。
ダパリル10mg錠による体重減少効果
| 試験名 |
投与期間 |
体重減少量 |
体重減少率 |
| MB102229 |
24週 |
-3.17kg |
-3.72% |
| MB102230 |
24週 |
-2.90kg |
-3.74% |
| MB102229 |
52週 |
-3.90kg |
-4.54% |
| MB102230 |
52週 |
-3.75kg |
-4.86% |
先発医薬品フォシーガの臨床試験MB102229およびMB102230は、1型糖尿病患者を対象に、SGLT2阻害薬「フォシーガ(ダパグリフロジン)」の補助療法としての有効性と安全性を検討する目的で実施された国際共同二重盲検試験です。
両試験ともに、基礎インスリンおよび追加インスリンを日常的に使用している成人の1型糖尿病患者に対し、プラセボと比較してフォシーガを1日1回追加投与することで、血糖コントロールの改善や体重減少効果、安全性(特に低血糖やケトアシドーシスの発現)を評価しました。
MB102229は主に欧米中心で実施されたのに対し、MB102230はアジア圏を含む複数地域で行われた試験です。
両試験ともに、短期(24週)および長期(52週)の追跡期間が設定されており、継続的な効果と安全性の推移が観察されました。
結果として、両試験においてフォシーガ投与群はプラセボ群に比べて有意な血糖コントロールの改善と体重減少が確認され、一方でケトアシドーシス発現率の上昇という安全性上の課題も指摘されています。
これにより、フォシーガはインスリン療法に加える補助的な治療選択肢としての有効性が示されつつ、慎重な運用が求められる薬剤であることが確認されました。
このことから、先発医薬品と同じの成分となるダパリルも同様であると言えます。
1型糖尿病の患者に対する注意点
ダパリルはインスリン製剤の代替にはなりません。
インスリンを中止すると急激な高血糖やケトアシドーシスを引き起こすリスクがあるため、インスリンは併用したまま投与を行う必要があります。
併用する際には、低血糖を避けるためインスリンの減量を検討しますが、過度な減量は逆にケトアシドーシスを誘発する可能性があるため注意が必要です。
臨床試験では、インスリン減量は1日量の20%以内にとどめることが推奨されています。
慢性心不全・慢性腎臓病の患者に対する注意点
ダパリル5mgの1日1回投与による有効性は確認されていないため、下記の対応が求められます。
- 1型糖尿病を合併している場合は、糖尿病治療に精通した医師のもとで、5mgから開始し慎重に経過を観察します。
その後、必要に応じて10mgに増量します。
- 2型糖尿病を合併している慢性心不全・腎疾患の患者では、治療目的に応じて10mgを1日1回投与します。
食事による影響
ダパリルは食事に左右されないため、食前・食後に関係なく服用できます。
ただし、薬の効果を安定させるためには毎日決まった時間に服用することが重要です。
服用タイミングを一定に保つことで、体への負担を抑えつつ、治療効果をしっかり引き出せます。
飲み忘れた場合の対処法
飲み忘れた場合は、気づいた時点ですぐに1錠だけ服用してください。
ただし、次の服用時間が近い場合は、忘れた分はとばして、次回分のみを服用しましょう。
決して1度に2錠(2回分)をまとめて飲まないでください。
誤って2錠飲んでしまった場合は過剰摂取となるため、体調に異変があれば速やかに医療機関を受診してください。
フォシーガの効果効能
- 適応症
- 1型/2型糖尿病
- 慢性心不全
※慢性心不全の標準的な治療を受けている方に限る
- 慢性腎臓病
※末期腎不全や腎臓透析中を除く
フォシーガは、血液中のブドウ糖(グルコース)を尿と一緒に体外へ排出することで血糖値を下げるSGLT2(ナトリウム・グルコース共役輸送体)阻害薬です。また、利尿作用もあるため、むくみの解消や血圧の安定化にもつながります。
適切に服用することで、血糖コントロールが改善され、糖尿病による合併症(網膜症、腎症、神経障害など)の予防にも役立ちます。
さらにフォシーガは、糖質制限ダイエットのサポート薬としても注目されています。体内の糖分を直接排出することでカロリー摂取を抑え、運動や厳しい食事制限がなくても自然な減量効果が期待できます。多くの人が1か月程度の継続で体重の変化を実感しています。
糖の再吸収を防ぎ、自然に排出するしくみ
フォシーガの有効成分「ダパグリフロジン」は、腎臓におけるブドウ糖の再吸収を阻害することで作用します。
本来、血液中の糖は腎臓で原尿(尿のもと)に一度排出された後、再び尿細管で吸収され血液中に戻されます。この再吸収を担っているのが、SGLT2というタンパク質です。
フォシーガはこのSGLT2の働きをブロックすることで、ブドウ糖の再取り込みを防ぎ、尿と一緒に自然に排出させます。これにより、血糖値の低下とエネルギー排出(カロリーカット)が同時に実現されます。
作用機序(仕組み)
SGLT2は、腎臓の近位尿細管に特異的に発現しており、ブドウ糖の再吸収を担う主要な輸送体です。
ダパグリフロジンはこのSGLT2を選択的かつ可逆的に阻害する薬剤であり、グルコースの再吸収を抑制することで、尿中への排泄を促進し、空腹時および食後の血糖値を改善します。
また、ダパグリフロジンは慢性心不全に対しても多面的な薬理作用を持つと考えられており、その効果にはSGLT2阻害による浸透圧利尿作用や血行力学的な改善作用に加えて、心筋線維化を抑制するような二次的なメカニズムも関与している可能性が示唆されています。さらに、NLRP3インフラマソームの活性化を抑える作用が、心室機能に良好な影響を与える一因とされています。
一方、慢性腎臓病における作用としては、SGLT2を阻害することで遠位尿細管に送られるナトリウム量が増加し、尿細管糸球体フィードバックが強化されることで糸球体内圧が低下するという仕組みが関係していると考えられます。これにより、浸透圧利尿による体液バランスの調整や血圧の低下、心臓への前負荷・後負荷の軽減といった血行動態の改善が組み合わさり、結果として腎臓の血流(腎灌流)の改善に寄与する可能性があります。
フォシーガの副作用
フォシーガは、副作用の出やすい医薬品ではありませんが、副作用がいくつか確認されています。
主な副作用は、発疹、めまい、ALT上昇、白血球数減少、悪心などの症状とされています。
副作用は一時的であり、軽度な症状がほとんどです。
通常、フォシーガの効果が切れるとともに副作用も消失します。
他にも服用後に下記の副作用が現れることがあります。
フォシーガの副作用
| 部位 |
5%以上 |
1%~5%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
| 感染症 |
性器感染(腟カンジダ症等) |
尿路感染(膀胱炎等) |
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| 血液 |
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ヘマトクリット増加 |
| 代謝及び栄養障害 |
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体液量減少 |
ケトーシス、食欲減退、多飲症 |
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| 消化器 |
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便秘、口渇 |
下痢、腹痛、悪心、嘔吐 |
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| 筋・骨格系 |
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背部痛、筋痙縮 |
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| 皮膚 |
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発疹 |
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| 腎臓 |
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頻尿、尿量増加 |
腎機能障害、排尿困難 |
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| 精神神経系 |
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頭痛、振戦、めまい |
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| 眼 |
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眼乾燥 |
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| 生殖器 |
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陰部そう痒症 |
外陰腟不快感 |
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| 循環器 |
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高血圧、低血圧 |
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| その他 |
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倦怠感、無力症、体重減少、異常感 |
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重大な副作用
服用後に下記の重大な副作用が現れることがあります。
症状が現れた場合は、すぐに服用を中止してください。
- フォシーガの重大な副作用
- 低血糖(頻度不明)
- 腎盂腎炎(0.1%未満)
- 外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎、フルニエ壊疽(頻度不明)
- 敗血症(0.1%未満)
- 脱水(頻度不明)
- ケトアシドーシス(頻度不明)
フォシーガの禁忌
フォシーガには禁忌(服用してはいけない方)が指定されています。
下記に該当する方はフォシーガを服用できません。
- フォシーガの禁忌
- ダパグリフロジンに対して過敏症の既往歴のある方
- 重症のケトーシス、糖尿病性昏睡または前昏睡のある方
※速やかに輸液やインスリンによる高血糖の是正が必要なため、フォシーガの使用は不適切です。
- 重篤な感染症、手術の前後、または重い外傷のある方
※インスリン注射による血糖管理が優先されるため、本剤の使用は推奨されません。
フォシーガの服用に注意が必要な方
フォシーガには禁忌ではありませんが、服用に注意が必要な方が指定されています。
下記に該当する方は、フォシーガを服用する前に医師に相談してください。
- フォシーガの服用に注意が必要な方
- 脱水を起こしやすい方
- 尿路感染、性器感染のある方
- 低血糖を起こすおそれのある下記の方または状態
脳下垂体機能不全又は副腎機能不全を有する方
栄養不良状態
飢餓状態
不規則な食事摂取
食事摂取量の不足又は衰弱状態の方
激しい筋肉運動を行う方
過度のアルコール摂取者
- 型糖尿病を合併する慢性心不全患の方および慢性腎臓病の方
フォシーガの併用禁忌薬
フォシーガには併用禁忌薬(併用して服用してはいけない医薬品)が指定されていません。
フォシーガの併用注意薬
フォシーガには併用禁忌薬ではありませんが、併用注意薬(併用に注意が必要な医薬品)が指定されています。
フォシーガと併用すると効果が減弱したり、副作用が増強するなど体に悪影響を及ぼす恐れがあります。
併用して服用する場合は、注意しながら服用するか、そもそも併用自体を避けることが望ましいでしょう。
下記に該当する医薬品を服用している場合は、フォシーガを服用する前に医師に相談してください。
- フォシーガの併用注意薬
- 糖尿病用薬(インスリン製剤、スルホニルウレア剤、チアゾリジン系薬剤、ビグアナイド系薬剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、速効型インスリン分泌促、進剤、DPP-4阻害剤、GLP-1受容体作動薬など)
- 血糖降下作用を増強する薬剤(β遮断薬、サリチル酸剤、モノアミン酸化酵素阻害剤など)
- 血糖降下作用を減弱する薬剤(副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、アドレナリンなど)
- 利尿薬(ループ利尿薬、サイアザイド系利尿薬など)
- リチウム製剤(炭酸リチウム)
糖尿病用薬
フォシーガは他の血糖降下薬と併用することで相加的に作用し、低血糖のリスクが高まる可能性があります。特に、インスリン製剤、スルホニルウレア薬、速効型インスリン分泌促進薬を使用している場合は、用量の減量を検討してください。
ただし、1型糖尿病患者におけるインスリン減量は、ケトアシドーシスのリスクを高める可能性があるため、過度な減量は避け、慎重に行ってください。
血糖降下作用を増強する薬剤
併用により血糖降下作用がさらに強まることがあるため、血糖値および患者の全身状態を十分に観察しながら使用することが重要です。
血糖降下作用を減弱する薬剤
一部の薬剤との併用では、フォシーガの効果が減弱する可能性もあるため、同様に血糖コントロールを丁寧に観察しながら投与してください。
利尿薬
利尿薬と併用することで利尿作用が強まる可能性があります。脱水や電解質異常に注意し、必要に応じて利尿薬の用量調整を行ってください。
リチウム製剤
フォシーガはリチウムの腎排泄を促進することで血中リチウム濃度を低下させ、薬効を減弱させる可能性があります。リチウム製剤使用中の患者には、血中濃度のモニタリングと用量調整が必要です。
フォシーガの基本的な注意事項
低血糖のリスクについて
まれに低血糖を起こすことがあります。
特に、インスリン製剤や他の糖尿病薬と併用している場合は注意が必要です。
ふらつき、発汗、動悸などの症状が現れた場合は、速やかに対処してください。
腎機能の変化に注意
使用中に血清クレアチニンの上昇やeGFR(推算糸球体濾過量)の低下が見られることがあります。
腎機能に不安がある方は、定期的なチェックが推奨されます。
とくにeGFRが45mL/min/1.73m2を下回った場合は、継続使用の見直しが必要になることがあります。
利尿作用と水分管理
フォシーガには利尿作用があり、多尿や頻尿が起こることがあります。
体内の水分が失われやすいため、脱水にはご注意ください。
とくに高齢の方や腎機能が低下している方、利尿剤を使用している方では、血栓症や脳梗塞などのリスクもあります。
継続使用の判断について
血糖値の改善を目的に使用している場合、3か月経っても効果が不十分であれば、他の治療法の検討が必要です。
使用中は定期的に血糖値を確認し、継続の可否を判断しましょう。
感染症のリスク
尿路感染や性器感染が起こることがあります。
ごくまれに腎盂腎炎やフルニエ壊疽(会陰部の壊死性筋膜炎)など、重篤な感染症に至る場合もあります。
異常を感じた場合は速やかに医師の診察を受けてください。
排尿に関する症状がある方へ
排尿困難や無尿、乏尿、尿閉などの症状がある場合は、まずそれらの治療を優先し、他の治療薬への変更も検討する必要があります。
体重減少とその管理
フォシーガは体重減少効果がある薬剤ですが、過度な減少が見られた場合は注意が必要です。
意図せず体重が減りすぎていると感じた場合は医師に相談してください。
運転や高所作業の際の注意
低血糖による意識の低下がまれに起こることがあるため、自動車の運転や高所作業に従事する場合は慎重に判断してください。
フォシーガの保管方法
フォシーガは、光や温度、湿度などによって効果が損なわれる場合があります。
下記の要項を守って保管してください。
- フォシーガの保管方法
- 高温多湿にならない場所に保管してください
- 直射日光が当たらない場所に保管してください
- 子供やペットの手の届かない場所に保管してください
- なるべく鍵のかかる場所に保管してください
- 別の容器や包装に移し替えず、元の容器や包装に保管してください
- 容器のふたや栓はしっかり閉めて保管してください
- 乾燥剤が入っていた場合、開封後もそのままの状態で保管してください
- 使用期限が分かる状態で保管してください
- 使用期限を過ぎた場合、使用せずに破棄してください
- 冷蔵庫や冷凍庫、台所、浴室、玄関、ベランダ、窓際、車内、冷暖房器具の近くで保管しないでください
- 錠剤を分割した状態で長期間保管しないでください
フォシーガに限らず、多くの医薬品は光(紫外線)によって成分が変化したり、分解されてしまいます。
効果が期待できなくなったり、体に有害な影響を与える可能性があるのです。
そのため、光を遮断できる場所や容器に保管することが最も大切とされています。
原則として30℃を超える様な高温の場所も適していません。
冷暗所が保管場所として最適
直射日光が当たらない(暗い)、湿気が少ない(乾燥している)、風通しが良い(涼しい)、いわゆる「冷暗所」で保管するのが理想的です。
一般的な家の中だと廊下や玄関、リビング、寝室などにある「収納スペース」がおすすめです。
クローゼットや押し入れ、キャビネットなどでも良いでしょう。
- 廊下や玄関の収納スペース
- 廊下や玄関は日光が入りにくく、風通しが良いため、温度や湿度が比較的一定に保たれやすい傾向があります。
収納スペースがあるなら冷暗所として適しています。
- リビングの収納スペース
- リビングにはエアコンが付いていることが多いため、温度や湿度が比較的一定に保たれやすい傾向があります。
直射日光が当たらない棚などの収納スペースで保管すると良いでしょう。
- 寝室のクローゼットや押し入れの中
- 比較的温度の変化が少なく、直射日光が当たらないため、クローゼットや押し入れは冷暗所として理想的です。
除湿剤などを設置し、湿度が低めになるようにすると良いでしょう。
- 棚やキャビネットの引き出しの中
- 棚やキャビネットの引き出しの中に保管することで、湿気や直射日光の影響を最小限に抑えられます。
温度も一定に保たれやすいのでおすすめです。
フォシーガの臨床成績(有効性および安全性に関する試験)
- 有効性および安全性に関する試験
- 国内臨床試験
- 海外臨床試験
- 国際共同プラセボ対照二重盲検比較試験(インスリン製剤への併用補助療法、MB102230試験)
- 非盲検長期投与試験(インスリン製剤への併用補助療法、D1695C00001試験Part B)
- 国際共同プラセボ対照二重盲検比較試験(D1699C00001試験)
- 国際共同プラセボ対照二重盲検比較試験(D169CC00001試験)
- 国際共同プラセボ対照二重盲検比較試験(D169AC00001試験)
国内臨床試験
国内で実施された臨床試験において、フォシーガ(5mgまたは10mg)を1日1回投与された1,012例中、172例(17.0%)に副作用が認められました。
主な副作用は下記のとおりです。
副作用の発現状況(国内臨床試験全体)
| 副作用項目 |
発現例数 |
発現率 |
| 頻尿 |
36例 |
3.6% |
| 口渇 |
18例 |
1.8% |
| 性器感染 |
17例 |
1.7% |
| 尿路感染 |
17例 |
1.7% |
12週間の投与でHbA1cがプラセボに比べて有意に低下しました。
承認された用量での結果は下記のとおりです。
用量反応試験(D1692C00005試験)
| 群(投与量) |
被験者数 |
HbA1c変化量(プラセボ差) |
低血糖発現率 |
重度低血糖 |
| プラセボ |
54例 |
― |
1.9%(1例) |
なし |
| 5mg |
58例 |
-0.74 ± 0.10% |
0%(0例) |
なし |
| 10mg |
52例 |
-0.80 ± 0.10% |
1.9%(1例) |
なし |
24週間の投与により、HbA1cおよび体重が有意に改善されました。
プラセボ対照試験の結果は下記の通りです。
プラセボ対照試験(D1692C00006試験)
| 群(投与量) |
被験者数 |
HbA1c変化量 |
体重変化(プラセボ差) |
低血糖発現率 |
重度低血糖 |
| プラセボ |
87例 |
― |
― |
0%(0例) |
なし |
| 5mg |
86例 |
有意に低下 |
-1.29 ± 0.35kg |
0%(0例) |
なし |
| 10mg |
88例 |
有意に低下 |
-1.38 ± 0.35kg |
2.3%(2例) |
なし |
- 血糖・体重への効果(単独療法群)として、フォシーガ(5mg/10mg)を用いた単独療法では、52週時点で以下のような改善効果が認められました。
- 空腹時血糖の変化:-14.3 ± 21.4 mg/dL(ベースラインからの平均変化)
- 体重の変化:-2.58 ± 2.29 kg
この結果から、フォシーガは血糖値の改善に加え、体重減少効果も持つことが示されています。
低血糖の発現率(治療法別)としては、いずれの治療法においても重度の低血糖は報告されていません。
ただし、併用薬によっては低血糖のリスクが高くなる傾向が見られました。
| 併用治療 |
被験者数 |
低血糖発現率 |
症例数 |
| 単独療法(フォシーガのみ) |
249例 |
2.4% |
6例 |
| スルホニルウレア剤併用 |
122例 |
6.6% |
8例 |
| DPP-4阻害剤併用 |
62例 |
3.2% |
2例 |
| α-グルコシダーゼ阻害剤併用 |
61例 |
0% |
0例 |
| ビグアナイド系薬剤併用 |
71例 |
2.8% |
2例 |
| チアゾリジン系薬剤併用 |
64例 |
1.6% |
1例 |
| 速効型インスリン分泌促進剤併用 |
49例 |
6.1% |
3例 |
| GLP-1受容体作動薬併用 |
50例 |
6.0% |
3例 |
海外臨床試験
フォシーガは、eGFRが30以上60未満(mL/min/1.73m2)という中等度の腎機能障害を持つ外国人患者においても、HbA1cの低下を含む有効性が認められました。
特に、eGFRが45以上60未満の患者群における投与開始から24週間後の効果は下記の通りです。
空腹時血糖・体重の変化(プラセボとの差)
| 用量 |
空腹時血糖変化量(mg/dL) |
体重変化量(kg) |
| 5mg群 |
-24.8 ± 12.4 |
-1.9 ± 0.7 |
| 10mg群 |
-24.4 ± 12.7 |
-2.3 ± 0.7 |
1型糖尿病患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験および国内第III相長期投与試験では、フォシーガ(5mgまたは10mg)を1日1回投与された1,265例(うち日本人247例)において、全体の32.1%にあたる406例で副作用が報告されました。
特に報告頻度の高かった主な副作用は下記の通りです。
主な副作用とその発現率
| 副作用名 |
発現例数 |
発現率 |
| 性器感染 |
116例 |
9.2% |
| 頻尿 |
76例 |
6.0% |
| 尿路感染 |
56例 |
4.4% |
| 口渇 |
43例 |
3.4% |
| 尿量増加 |
41例 |
3.2% |
国際共同プラセボ対照二重盲検比較試験(インスリン製剤への併用補助療法、MB102230試験)
- 国際共同臨床試験では、下記のような条件にて実施されました。
- 対象:インスリン製剤による治療でも血糖コントロールが不十分な1型糖尿病患者
- 投与期間:1日1回投与を52週間継続
- 併用指針:インスリン製剤は、治験薬開始後に最大20%の減量を推奨
- プラセボ群:272例(うち日本人58例)
- フォシーガ5mg群:271例(うち日本人55例)
- フォシーガ10mg群:270例(うち日本人41例)
結果は下記の通りとなっています。
副作用の発現状況(低血糖・ケトアシドーシス)
| 試験群 |
被験者数 |
低血糖発現率 |
重度低血糖 |
DKA発現率(糖尿病性ケトアシドーシス) |
| プラセボ |
272例 |
87.1%(237例) |
8.5%(23例) |
0.4%(1例) |
| フォシーガ5mg |
271例 |
85.2%(231例) |
8.9%(24例) |
4.1%(11例) |
| フォシーガ10mg |
270例 |
86.7%(234例) |
9.6%(26例) |
3.7%(10例) |
非盲検長期投与試験(インスリン製剤への併用補助療法、D1695C00001試験Part B)
- 本試験は、インスリン治療で血糖コントロールが不十分な1型糖尿病患者を対象に、フォシーガ(5mgまたは10mg)を1日1回、52週間投与したものです。
- 対象者:5mg群 76例、10mg群 75例
- インスリン併用:初回投与後、インスリン1日量を最大20%減量することが推奨されました。
HbA1cの変化(52週時)
| 投与群 |
被験者数 |
HbA1c変化量(平均±標準誤差) |
| 5mg群 |
76例 |
-0.33% ± 0.09% |
| 10mg群 |
75例 |
-0.36% ± 0.09% |
・両群ともに、わずかではあるが有意なHbA1c低下が確認されました。
安全性:低血糖とケトアシドーシスの発現率
| 投与群 |
低血糖(全体) |
重度低血糖 |
糖尿病ケトアシドーシス(DKA) |
| 5mg群 |
98.7%(75/76例) |
2.6%(2/76例) |
2.6%(2/76例) |
| 10mg群 |
100%(75/75例) |
6.7%(5/75例) |
1.3%(1/75例) |
・低血糖の発現率は非常に高く、全例で認められました。
・重度の低血糖も報告されており、特に10mg群では6.7%とやや高い水準です。
・ケトアシドーシスはどちらの群でも少数ながら確認されており、厳重な観察が必要です。
※ ケトアシドーシスは、独立判定委員会が「確実」と判断した有害事象として報告されている
国際共同プラセボ対照二重盲検比較試験(D1699C00001試験)
- この試験は、以下のような条件を満たす慢性心不全患者(HFrEF)を対象に実施されました。
- NYHA心機能分類:II~IV度
- 左室駆出率(LVEF):40%以下
- eGFR:30mL/min/1.73m2以上
- ACE阻害薬・ARB・サクビトリルバルサルタン・β遮断薬・MRA等の標準治療を受けている
試験の設計と対象
| 項目 |
本剤10mg群 |
プラセボ群 |
| 総被験者数 |
2,373例(日本人164例) |
2,371例(日本人179例) |
| 2型糖尿病合併患者 |
1,075例(日本人73例) |
1,064例(日本人77例) |
| 非合併患者 |
1,298例(日本人91例) |
1,307例(日本人102例) |
| 投与期間 |
最長28か月(中央値18か月) |
同左 |
- 試験では、以下の複合エンドポイントの発現割合が比較されました。
※詳細な発現率は本項では省略されていますが、有効性評価の中心はこれらの「心不全関連イベントの抑制」にある
主な有害事象(注目すべきもの)
| 有害事象 |
本剤10mg群(2,368例) |
プラセボ群(2,368例) |
| 体液量減少(脱水・低血圧含む) |
170例(7.2%) |
153例(6.5%) |
| 糖尿病ケトアシドーシス(DKA) |
3例(0.1%)※ |
0例 |
| 重度の低血糖 |
4例(0.2%) |
4例(0.2%) |
※DKAは独立判定委員会が「確実」と判断したものに限る
国際共同プラセボ対照二重盲検比較試験(D169CC00001試験)
この試験は、左室駆出率(LVEF)が40%を超える慢性心不全患者を対象に、フォシーガ10mgを1日1回最長42か月(中央値27か月)投与し、有効性と安全性を評価したものです。
- 試験の対象者は下記の通りです。
-
被験者数(国際)
フォシーガ群:3,131例(うち日本人210例)
プラセボ群:3,132例(うち日本人212例)
-
2型糖尿病合併の有無別
合併あり:フォシーガ群1,401例(日本人75例)/プラセボ群1,405例(日本人77例)
合併なし:フォシーガ群1,730例(日本人135例)/プラセボ群1,727例(日本人135例)
-
背景治療
全被験者はACE阻害薬、ARB、サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物、β遮断薬、MRAなどをすでに投与されている患者。
- 有効性の評価項目(複合エンドポイント)は下記の通りです。
この3つを合わせた複合イベントの発現割合に基づき、心不全増悪リスクの低下効果が評価されました。
(具体的な数値は記載されていませんが、有効性の評価ポイントとして位置付けられています)
安全性データ(注目すべき有害事象)
| 有害事象 |
フォシーガ10mg群(3,126例) |
プラセボ群(3,127例) |
| 体液量減少による重篤な有害事象 |
35例(1.1%) |
31例(1.0%) |
| 糖尿病ケトアシドーシス(DKA) |
2例(0.1%)※ |
0例 |
| 重度の低血糖 |
6例(0.2%) |
7例(0.2%) |
国際共同プラセボ対照二重盲検比較試験(D169AC00001試験)
- この試験は、下記の対象患者に行われました。条件は下記の通りです。
- eGFR(推算糸球体濾過量):25~75 mL/min/1.73m2
- UACR(尿中アルブミン/クレアチニン比):200~5000 mg/gCr
- 併用薬:ACE阻害薬またはARBを服用中
- 除外条件:1型糖尿病、多発性嚢胞腎(常染色体優性または劣性)、ループス腎炎、ANCA関連血管炎
試験デザイン
| 項目 |
本剤10mg群 |
プラセボ群 |
| 被験者数 |
2,152例(日本人128例) |
2,152例(日本人116例) |
| 2型糖尿病合併 |
1,455例(日本人67例) |
1,451例(日本人66例) |
| 2型糖尿病非合併 |
697例(日本人61例) |
701例(日本人50例) |
| 投与期間 |
最長39.2か月(中央値28.5か月) |
同左 |
- 評価項目(複合エンドポイント)としては、下記のいずれかを初回に発現した場合を評価対象としました。
- eGFRの50%以上の持続的低下
- ESKD(末期腎不全)への進展(eGFR<15 mL/min/1.73m2、慢性透析、腎移植)
- 腎臓死
- 心血管死
※eGFRが25 mL/min/1.73m2を下回っても治験薬の投与継続は可能。透析導入後も投与は継続可能
有害事象の概要
| 有害事象 |
本剤10mg群 |
プラセボ群 |
| 体液量減少 |
120例(5.6%) |
84例(3.9%) |
| 糖尿病ケトアシドーシス |
0例 |
2例(0.1%) |
| 重度の低血糖 |
14例(0.7%) |
28例(1.3%) |
※本試験では、有効性のエンドポイント、重篤な有害事象、治験薬の中止につながる事象、注目すべき有害事象のみを収集。軽微な非重篤事象は収集対象外
- 補足注釈
- 2型糖尿病合併の定義
診療録で2型糖尿病の診断記録があるか、スクリーニング時と無作為割付け時のHbA1cが両方6.5%以上
- 体液量減少に該当する事象
「低血圧」「脱水」「起立性低血圧」など
- 糖尿病ケトアシドーシスの評価
独立判定委員会により「確実」または「可能性高い」と判断された事象を集計