バルサブルックの概要
- バルサブルックの特徴
- 有効成分バルサルタンを配合した高血圧症治療薬
- 1日1回の服用で、24時間安定した血圧コントロールが期待できる
- 80mg錠のため、通常用量では1/2錠~1錠を目安に服用する
バルサブルックの現物サイズ
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シート正面 |
錠剤正面 |
| 長辺 |
25.9mm |
12.1mm |
| 短辺 |
52.9mm |
12.1mm |
| 厚み |
4.9mm |
4.4mm |
| 重量 |
6.51g |
0.45g |
※当サイトのスタッフが現物を測定した数値であり、商品ごとに若干の差異があるため、おおよその目安として予めご了承ください。
| 包装タイプ |
PTP包装シート |
| 剤形タイプ |
フィルムコーティング錠 |
バルサブルックの飲み方(服用方法)
下記の用法・用量を守って、水またはぬるま湯と一緒に服用してください。
用法・用量
| 1回の用量 | 80mg錠の場合:1/2錠~1錠 バルサルタンとして40mg~80mg |
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| 服用回数 | 1日1回 |
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| 服用期間 | 継続して服用 |
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| 服用間隔 | 24時間以上空ける |
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| 服用タイミング | 特に指定はありません。毎日なるべく同じ時間帯 |
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バルサブルックは、通常、成人では有効成分バルサルタンとして1日40mg~80mgを1日1回服用します。
年齢や症状に応じて適宜増減されますが、1日の最大量は160mgまでです。
バルサブルックは80mg錠のため、通常量の範囲では1回1/2錠~1錠を目安に服用します。
毎日なるべく同じ時間帯に、水またはぬるま湯と一緒に服用してください。
本剤は1日1回の服用で、24時間安定した血圧コントロールが期待される薬です。
継続して服用することで、血圧の管理に役立ちます。
食事による影響
バルサルタンは、食後に服用した場合、空腹時に服用した場合と比べて、有効成分の吸収量が低下することがあります。
インタビューフォームでは、食後投与によりCmaxおよびAUCが約40%減少したとされています。
そのため、服用するタイミングは毎回できるだけそろえて使用することが大切です。
食前か食後かを一定にして服用すると、薬の作用が安定しやすくなります。
アルコール(お酒)による影響
アルコールは血管を拡張させる作用があるため、バルサブルックの降圧作用と重なることで、ふらつきや立ちくらみが起こりやすくなる場合があります。
特に飲酒量が多い場合や、服用を開始したばかりの時期は注意が必要です。
飲酒後に強いめまいなどが気になる場合は、飲酒量を控えながら服用してください。
バルサブルックの効果効能
- 適応症
バルサブルックの有効成分はバルサルタンです。
効能・効果は高血圧症です。
高くなった血圧を下げることで、血圧のコントロールを改善します。
1日1回の服用で、24時間にわたり安定した血圧管理が期待できる薬です。
作用機序(仕組み)
バルサブルックは、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬に分類される薬です。
体内で血圧を上げる働きに関わるアンジオテンシンⅡが、AT1受容体に結合するのを選択的に抑えることで作用します。
アンジオテンシンⅡは、血管を収縮させたり、アルドステロンの産生を促したりすることで血圧を上昇させます。
バルサブルックはこの働きを受容体レベルで抑えることで、血管の緊張をやわらげ、血圧を下げます。
また、バルサルタンはAT1受容体に対して選択性が高いことが特徴です。
昇圧に関わる経路を抑えることで、持続的な降圧作用が期待できます。
バルサブルックの副作用
バルサブルックは、副作用の出やすい医薬品ではありませんが、副作用がいくつか確認されています。
主な副作用は、発疹、そう痒、めまい、嘔気などとされています。
副作用は一時的であり、軽度な症状がほとんどです。
他にも服用後に下記の副作用が現れることがあります。
バルサブルックの副作用
| 部位 |
0.1%~5%未満 |
0.1%未満 |
頻度不明 |
| 過敏症 |
発疹、そう痒 |
蕁麻疹、紅斑 |
光線過敏症 |
| 精神神経系 |
めまい、頭痛 |
眠気、不眠 |
- |
| 血液 |
白血球減少、好酸球増多、貧血 |
- |
- |
| 循環器 |
低血圧、動悸 |
頻脈、心房細動 |
- |
| 消化器 |
嘔気、腹痛 |
嘔吐、下痢、便秘、口渇、食欲不振 |
- |
| 肝臓 |
AST、ALT、LDH、ALP、ビリルビン値の上昇 |
- |
- |
| 呼吸器 |
咳嗽 |
咽頭炎 |
- |
| 腎臓 |
血中尿酸値上昇、BUN上昇、血清クレアチニン上昇 |
- |
- |
| 電解質 |
血清カリウム値上昇 |
低ナトリウム血症 |
- |
| その他 |
けん怠感、浮腫、CK上昇 |
胸痛、疲労感、しびれ、味覚異常、ほてり、血糖値上昇、血清コレステロール上昇、血清総蛋白減少、腰背部痛、脱力感、耳鳴 |
筋肉痛、関節痛、発熱 |
※発現頻度は使用成績調査の結果を含む
重大な副作用
下記の症状が現れた場合は、すぐに服用を中止してください。
- バルサブルックの重大な副作用
- 血管性浮腫(頻度不明)
- 肝炎(頻度不明)
- 腎不全(0.1%未満)
- 高カリウム血症(0.1%未満)
- ショック(頻度不明)、失神(頻度不明)、意識消失(0.1%未満)
- 無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少(頻度不明)、血小板減少(0.1%未満)
- 間質性肺炎(頻度不明)
- 低血糖(頻度不明)
- 横紋筋融解症(0.1%未満)
- 中毒性表皮壊死融解症(Toxic epidermal necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明)
- 天疱瘡、類天疱瘡(いずれも頻度不明)
バルサブルックの禁忌
バルサブルックには禁忌(服用してはいけない方)が指定されています。
下記に該当する方はバルサブルックを服用できません。
- バルサブルックの禁忌
- バルサルタンの成分に対し過敏症の既往歴のある方
- 妊婦または妊娠している可能性のある女性
- アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)
バルサブルックの服用に注意が必要な方
バルサブルックには禁忌ではありませんが、服用に注意が必要な方が指定されています。
下記に該当する方は、バルサブルックを服用する前に医師に相談してください。
- バルサブルックの服用に注意が必要な方
- 両側性腎動脈狭窄のある方または片腎で腎動脈狭窄のある方
- 高カリウム血症の方
- 脳血管障害のある方
- 厳重な減塩療法中の方
- 重篤な腎機能障害(血清クレアチニン値が3.0mg/dL以上)のある方
- 血液透析中の方
- 肝障害のある方、特に胆汁性肝硬変及び胆汁うっ滞のある方
- 妊娠する可能性のある方
- 妊婦または妊娠している可能性のある女性
- 授乳婦
- 小児等
- 高齢者
バルサブルックの併用禁忌薬
バルサブルックには併用禁忌薬(併用して服用してはいけない医薬品)が指定されています。
下記に該当する医薬品とバルサブルックは併用して服用できません。
- バルサブルックの併用禁忌薬
- アリスキレンフマル酸塩ラジレス(糖尿病患者に使用する場合。ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く。)
レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性があり、非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。
バルサブルックの併用注意薬
バルサブルックには併用禁忌薬ではありませんが、併用注意薬(併用に注意が必要な医薬品)が指定されています。
バルサブルックと併用すると効果が減弱したり、副作用が増強するなど体に悪影響を及ぼす恐れがあります。
併用して服用する場合は、注意しながら服用するか、そもそも併用自体を避けることが望ましいでしょう。
下記に該当する医薬品を服用している場合は、バルサブルックを服用する前に医師に相談してください。
- バルサブルックの併用注意薬
- アリスキレンフマル酸塩
レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性があり、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。
なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
- アンジオテンシン変換酵素阻害剤
レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性があり、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。
- 利尿降圧剤(フロセミドトリクロルメチアジド等)
利尿降圧剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。 重度のナトリウムないし体液量の減少した患者では、まれに症候性の低血圧が生じることがある。
初回投与後、一過性の急激な血圧低下(失神及び意識消失等を伴う)を起こすおそれがある。
低用量から本剤の投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。
- カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン、トリアムテレン等)、カリウム補給製剤(塩化カリウム)
本剤のアルドステロン分泌抑制によりカリウム貯留作用が増強する可能性があり(危険因子:腎機能障害)、血清カリウム値が上昇することがある。
- ドロスピレノン・エチニルエストラジオール
本剤による血清カリウム値の上昇とドロスピレノンの抗ミネラルコルチコイド作用によると考えられ(危険因子:腎障害患者、血清カリウム値の高い患者)、血清カリウム値が上昇することがある。
- シクロスポリン
高カリウム血症の副作用が相互に増強されると考えられ、血清カリウム値が上昇することがある。
- トリメトプリム含有製剤(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)
血カリウム値の上昇が増強されるおそれがあり、血清カリウム値が上昇することがある。
- 非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)(インドメタシン等)
NSAIDsの腎プロスタグランジン合成阻害作用により、本剤の降圧作用が減弱することがあり、本剤の降圧作用が減弱することがある。
- 非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)(インドメタシン等)
NSAIDsの腎プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる(危険因子:高齢者)。
腎機能を悪化させるおそれがある。
- ビキサロマー
リン酸結合性ポリマーにより、同時に服用した場合、本剤の吸収を遅延あるいは減少させる可能性があり、本剤の血中濃度が約30~40%に低下したとの報告がある。
本剤の作用が減弱するおそれがある。
- リチウム
リチウム中毒を起こすことが報告されている。
本剤のナトリウム排泄作用により、リチウムの蓄積が起こると考えられている。
バルサブルックの基本的な注意事項
バルサブルックの服用中は、肝炎などの重い肝障害が現れることがあるため、体調の変化に注意しながら使用してください。
手術を予定している場合は、手術前24時間は服用しないことが望ましいとされています。
麻酔や手術中に、血圧が下がりやすくなる可能性があります。
服用後は、降圧作用に伴ってめまい、ふらつきが現れることがあります。
高所での作業や自動車の運転、危険を伴う機械の操作を行う際は注意が必要です。
バルサブルックの保管方法
バルサブルックは、光や温度、湿度などによって効果が損なわれる場合があります。
下記の要項を守って保管してください。
- バルサブルックの保管方法
- 高温多湿にならない場所に保管してください
- 直射日光が当たらない場所に保管してください
- 子供やペットの手の届かない場所に保管してください
- なるべく鍵のかかる場所に保管してください
- 別の容器や包装に移し替えず、元の容器や包装に保管してください
- 容器のふたや栓はしっかり閉めて保管してください
- 乾燥剤が入っていた場合、開封後もそのままの状態で保管してください
- 使用期限が分かる状態で保管してください
- 使用期限を過ぎた場合、使用せずに破棄してください
- 冷蔵庫や冷凍庫、台所、浴室、玄関、ベランダ、窓際、車内、冷暖房器具の近くで保管しないでください
- 錠剤を分割した状態で長期間保管しないでください
バルサブルックに限らず、多くの医薬品は光(紫外線)によって成分が変化したり、分解されてしまいます。
効果が期待できなくなったり、体に有害な影響を与える可能性があるのです。
そのため、光を遮断できる場所や容器に保管することが最も大切とされています。
原則として30℃を超える様な高温の場所も適していません。
冷暗所が保管場所として最適
直射日光が当たらない(暗い)、湿気が少ない(乾燥している)、風通しが良い(涼しい)、いわゆる「冷暗所」で保管するのが理想的です。
一般的な家の中だと廊下や玄関、リビング、寝室などにある「収納スペース」がおすすめです。
クローゼットや押し入れ、キャビネットなどでも良いでしょう。
- 廊下や玄関の収納スペース
- 廊下や玄関は日光が入りにくく、風通しが良いため、温度や湿度が比較的一定に保たれやすい傾向があります。
収納スペースがあるなら冷暗所として適しています。
- リビングの収納スペース
- リビングにはエアコンが付いていることが多いため、温度や湿度が比較的一定に保たれやすい傾向があります。
直射日光が当たらない棚などの収納スペースで保管すると良いでしょう。
- 寝室のクローゼットや押し入れの中
- 比較的温度の変化が少なく、直射日光が当たらないため、クローゼットや押し入れは冷暗所として理想的です。
除湿剤などを設置し、湿度が低めになるようにすると良いでしょう。
- 棚やキャビネットの引き出しの中
- 棚やキャビネットの引き出しの中に保管することで、湿気や直射日光の影響を最小限に抑えられます。
温度も一定に保たれやすいのでおすすめです。
バルサブルックの臨床成績(有効性および安全性に関する試験)
- 有効性および安全性に関する試験
- 単独療法試験
- 第III相二重盲検群間比較試験
- 長期投与試験
単独療法試験
軽症~中等症の本態性高血圧患者を対象に、バルサルタンを1日1回40mg、80mg、160mgで8~10週間投与した試験です。
解析対象126例において、収縮期血圧および拡張期血圧は、治療開始2週目から試験終了時まで有意に低下しました。
累積降圧率は、40mgで38.9%、80mgまでで59.5%、160mgまでで76.2%でした。
用量の増加に伴って降圧効果の上昇が確認されています。
副作用症状の発現率は、40mgで4.0%、80mgで4.6%、160mgで6.3%でした。
発現した副作用に重篤なものはなく、継続投与、減量、または中止により回復しました。
第III相二重盲検群間比較試験
軽症~中等症の本態性高血圧患者を対象に、バルサルタン1日1回40mg~160mgを12週間単独投与した試験です。
対照薬にはエナラプリルが用いられました。
解析対象は、バルサルタン群152例、エナラプリル群152例でした。
いずれの群でも、治療開始2週目から12週目まで血圧の有意な低下が確認されています。
降圧率は、バルサルタン群で73.0%、エナラプリル群で63.8%でした。
本試験では、バルサルタンの降圧効果はエナラプリルと同等であることが検証されました。
副作用発現率は、バルサルタン群21.1%、エナラプリル群36.8%でした。
いずれの群でも、臨床上特に問題となる重篤な副作用は認められていません。
長期投与試験
本態性高血圧症の患者を対象に、バルサルタン1日1回40mg~160mgを52週間投与した長期試験です。
単独療法に加え、利尿降圧薬併用療法、Ca拮抗薬併用療法についても検討されています。
降圧率は、単独療法で78.9%、利尿降圧薬併用で77.3%、Ca拮抗薬併用で66.7%でした。
長期にわたり安定した降圧効果が維持され、耐薬性は認められませんでした。
副作用症状および臨床検査値異常を含む発現率は、単独療法で20.0%、利尿降圧薬併用で18.2%、Ca拮抗薬併用で25.0%でした。
長期間の服用でも、血圧コントロールを維持しながら使用できることが確認された試験です。