アナポロンの概要
- アナポロンの特徴
- 有効成分オキシメトロンが赤血球の産生を促し、重度の貧血に対して作用する
- 骨髄機能の低下によって起こる貧血の改善を目的とした医療用アナボリックステロイド製剤である
- 肝機能や体液バランスに影響が現れる可能性があり、使用時には体調変化への注意が必要
アナポロンの現物サイズ
|
箱正面 |
シート正面 |
錠剤正面 |
| 長辺 |
90.8mm |
87.1mm |
7.2mm |
| 短辺 |
44.3mm |
41mm |
7.2mm |
| 厚み |
19.8mm |
4mm |
3.2mm |
| 重量 |
12.09g |
4.68g |
0.15g |
※当サイトのスタッフが現物を測定した数値であり、商品ごとに若干の差異があるため、おおよその目安として予めご了承ください。
| 包装タイプ |
PTP包装シート |
| 剤形タイプ |
フィルムコーティング錠 |
アナポロンの飲み方(服用方法)
下記の用法・用量を守って、水またはぬるま湯と一緒に服用してください。
用法・用量
| 1回の用量 | 50mg錠の場合:1錠 オキシメトロンとして50mg |
|---|
| 服用回数 | 1日1回 |
|---|
| 服用間隔 | 24時間以上空ける |
|---|
| 服用タイミング | 決まった時間に服用 |
|---|
アナポロンは1日1回決まった時間に水またはぬるま湯で服用します。
1錠中にオキシメトロン50mgを含むため、通常は50mg錠を1日1回の基準として使用されます。
体重1kgあたり約1.5mgを目安とした量で調整される場合があり、症状や体調に応じて服用量が変わることがあります。
服用間隔は24時間以上空けることが推奨されており、飲み忘れた場合でも次の服用時に2回分をまとめて飲まないよう注意が必要です。
食事による影響
アナポロンは食事の影響を受けにくい特徴があります。
そのため食前食後に関係なく服用できます。
ただし毎日同じタイミングで服用することで血中濃度が安定しやすくなり、一定の効果が現れるため継続したリズムで服用することが望まれます。
アルコール(お酒)による影響
アルコールは肝臓に負担をかけるため、肝機能への影響が現れる可能性があるアナポロンと併用すると負荷が高まるおそれがあります。
服用期間中はアルコールの摂取を控えるか、摂取量を減らすことが望まれます。
特に多量の飲酒は副作用の発現を強める可能性があるため注意が必要です。
アナポロンの効果効能
- 適応症
アナポロンはオキシメトロンを有効成分とする内服薬で、骨髄機能の低下によって赤血球が十分に作られない状態を改善する目的で使用されます。
再生不良性貧血、骨髄不全、骨髄線維症、薬剤による骨髄抑制などに伴う重度の貧血に対して赤血球の産生を促し、ヘモグロビン値の改善に役立つとされています。
作用機序(仕組み)
アナポロンの有効成分オキシメトロンは、タンパク同化ステロイドに分類される化合物で、体内で赤血球の産生を促す働きがあります。
骨髄に作用して赤血球の生成を高めることで、貧血による倦怠感や息切れなどの症状を改善するとされています。
赤血球増加作用が中心であり、筋肉増強を目的とした作用機序は医薬品としての適応には含まれていません。
アナポロンの副作用
アナポロンは、副作用の出やすい医薬品ではありませんが、副作用がいくつか確認されています。
主な副作用は、肝機能障害、黄疸、浮腫などとされています。
副作用は一時的であり、軽度な症状がほとんどです。
他にも服用後に下記の副作用が現れることがあります。
アナポロンの副作用
| 部位 |
頻度不明 |
| 肝臓 |
肝機能障害、黄疸、肝腫大 |
| 循環器 |
浮腫、血圧上昇、心不全の悪化 |
| 消化器 |
吐き気、食欲変化、胃腸障害 |
| 内分泌・ホルモン |
女性化乳房、性機能変化、月経異常 |
| 精神・神経 |
頭痛、気分変動、興奮、不眠 |
| 代謝 |
脂質異常、ナトリウム・水分貯留 |
| 皮膚 |
にきび、脱毛、皮脂分泌増加 |
重大な副作用
下記の症状が現れた場合は、すぐに服用を中止してください。
- アナポロンの重大な副作用
- 肝機能障害(黄疸、肝腫大、異常な倦怠感など)
- 強い浮腫や体重増加を伴う心不全の悪化
- 原因不明の出血傾向や血液凝固異常
- 呼吸困難や胸の圧迫感などの循環器症状の悪化
アナポロンの禁忌
アナポロンには禁忌(服用してはいけない方)が指定されています。
下記に該当する方はアナポロンを服用できません。
- アナポロンの禁忌
- 有効成分オキシメトロンに対する過敏症のある方
- 男性の前立腺がんまたは乳がんのある方
- 高カルシウム血症を伴う乳がんの女性
- 妊娠中の方
- 重度の腎障害または肝障害のある方
アナポロンの服用に注意が必要な方
アナポロンには禁忌ではありませんが、服用に注意が必要な方が指定されています。
下記に該当する方は、アナポロンを服用する前に医師に相談してください。
- アナポロンの服用に注意が必要な方
- 他のアナボリックステロイド治療で重い副作用を経験したことがある方
- 乳がんがあり、高カルシウム血症のリスクがある方
- 黄疸や肝機能障害の既往がある方
- 女性で男性化症状(声の変化、多毛、月経異常など)が出やすい方
- 鉄欠乏性貧血が疑われる方
- 再生不良性貧血で白血病へ移行した既往がある方
- 心疾患・腎疾患・肝疾患のある方
- 抗凝固薬(ワルファリンなど)を使用中の方
アナポロンの併用禁忌薬
アナポロンには併用禁忌薬(併用して服用してはいけない医薬品)が指定されていません。
アナポロンの併用注意薬
アナポロンには併用禁忌薬ではありませんが、併用注意薬(併用に注意が必要な医薬品)が指定されています。
アナポロンと併用すると効果が減弱したり、副作用が増強するなど体に悪影響を及ぼす恐れがあります。
併用して服用する場合は、注意しながら服用するか、そもそも併用自体を避けることが望ましいでしょう。
下記に該当する医薬品を服用している場合は、アナポロンを服用する前に医師に相談してください。
- アナポロンの併用注意薬
- ワルファリンなどの抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)
- インスリンおよび経口糖尿病薬
- 浮腫(むくみ)を悪化させる可能性のある薬剤
- 鉄剤(鉄欠乏性貧血の治療薬)
アナポロンの基本的な注意事項
アナポロンは、赤血球の産生を促す目的で使用される医療用医薬品です。
使用にあたっては、体調の変化や副作用に注意しながら正しく服用することが重要です。
特に肝機能や体液バランスに影響が現れることがあるため、服用中は体の異変に気づいた場合に速やかに対応することが望まれます。
また、他の薬剤との相互作用が生じる場合があるため、併用中の医薬品がある方は注意が必要です。
自己判断での増量・減量や長期間の連続使用は避け、決められた用量と服用スケジュールを守ることが大切です。
服用中に強い倦怠感、黄疸、むくみなどの症状が現れた場合は、使用を中断して医療機関を受診することが推奨されます。
アナポロンの保管方法
アナポロンは、光や温度、湿度などによって効果が損なわれる場合があります。
下記の要項を守って保管してください。
- アナポロンの保管方法
- 高温多湿にならない場所に保管してください
- 直射日光が当たらない場所に保管してください
- 子供やペットの手の届かない場所に保管してください
- なるべく鍵のかかる場所に保管してください
- 別の容器や包装に移し替えず、元の容器や包装に保管してください
- 容器のふたや栓はしっかり閉めて保管してください
- 乾燥剤が入っていた場合、開封後もそのままの状態で保管してください
- 使用期限が分かる状態で保管してください
- 使用期限を過ぎた場合、使用せずに破棄してください
- 冷蔵庫や冷凍庫、台所、浴室、玄関、ベランダ、窓際、車内、冷暖房器具の近くで保管しないでください
- 錠剤を分割した状態で長期間保管しないでください
アナポロンに限らず、多くの医薬品は光(紫外線)によって成分が変化したり、分解されてしまいます。
効果が期待できなくなったり、体に有害な影響を与える可能性があるのです。
そのため、光を遮断できる場所や容器に保管することが最も大切とされています。
原則として30℃を超える様な高温の場所も適していません。
冷暗所が保管場所として最適
直射日光が当たらない(暗い)、湿気が少ない(乾燥している)、風通しが良い(涼しい)、いわゆる「冷暗所」で保管するのが理想的です。
一般的な家の中だと廊下や玄関、リビング、寝室などにある「収納スペース」がおすすめです。
クローゼットや押し入れ、キャビネットなどでも良いでしょう。
- 廊下や玄関の収納スペース
- 廊下や玄関は日光が入りにくく、風通しが良いため、温度や湿度が比較的一定に保たれやすい傾向があります。
収納スペースがあるなら冷暗所として適しています。
- リビングの収納スペース
- リビングにはエアコンが付いていることが多いため、温度や湿度が比較的一定に保たれやすい傾向があります。
直射日光が当たらない棚などの収納スペースで保管すると良いでしょう。
- 寝室のクローゼットや押し入れの中
- 比較的温度の変化が少なく、直射日光が当たらないため、クローゼットや押し入れは冷暗所として理想的です。
除湿剤などを設置し、湿度が低めになるようにすると良いでしょう。
- 棚やキャビネットの引き出しの中
- 棚やキャビネットの引き出しの中に保管することで、湿気や直射日光の影響を最小限に抑えられます。
温度も一定に保たれやすいのでおすすめです。
アナポロンの臨床成績(有効性および安全性に関する試験)
- 有効性および安全性に関する試験
- 獲得性再生不良性貧血に対するオキシメトロンの有効性
- 成人再生不良性貧血に対するオキシメトロン単剤療法の有効性
獲得性再生不良性貧血に対するオキシメトロンの有効性
この試験は獲得性再生不良性貧血患者を対象にオキシメトロン治療の有効性と安全性を評価した後ろ向き研究です。
非重症例と重症・超重症例を傾向スコアでマッチさせ、オキシメトロン単剤治療の反応率や生存率が検討されました。
1年時点の全体奏効率は非重症群で約54%、重症・超重症群で約14%と報告されており、特に非重症例で比較的高い反応率が示されています。
奏効までの期間は非重症群で中央値約2か月、重症・超重症群で約6か月とされ、効果発現まで一定の時間を要することが示唆されています。
試験概要(抜粋)
| 対象疾患 |
獲得性再生不良性貧血(非重症および重症・超重症) |
| 対象患者数 |
傾向スコアマッチング後74例 |
| 試験デザイン |
後ろ向きコホート研究(傾向スコアマッチング解析) |
| 主要評価項目 |
1年時点の全体奏効率 |
| 主な有効性結果 |
非重症群で約54%、重症・超重症群で約14%が奏効 |
| 主な安全性情報 |
肝機能障害やアンドロゲン関連症状などが報告 |
成人再生不良性貧血に対するオキシメトロン単剤療法の有効性
この研究は、成人の再生不良性貧血患者を対象に、オキシメトロン単剤療法の有効性と安全性を評価したタイの医療機関による10年間のコホート研究です。
オキシメトロンは赤血球の産生を促す作用があり、治療選択肢の限られた症例に使用されることがあります。
研究では、オキシメトロン単剤による治療を受けた患者の臨床的反応、治療開始後の生存率、ならびに治療中に発生した副作用が解析されました。
奏効率はおよそ50%程度と報告され、特に軽症から中等症の患者で反応が示されやすい傾向が確認されました。
安全性については、肝機能障害や体液貯留など、既知のアンドロゲン系副作用が一定割合で認められています。
長期にわたる観察により、治療効果が得られる一方で、継続的な臨床的フォローアップが必要であることが示されています。
試験概要(抜粋)
| 対象疾患 |
成人再生不良性貧血 |
| 対象患者数 |
約50例(10年間の累積データ) |
| 試験デザイン |
後ろ向きコホート研究 |
| 主要評価項目 |
治療奏効率、生存率、治療関連副作用 |
| 主な有効性結果 |
奏効率は約50%前後、軽症~中等症で反応が得られやすい |
| 主な安全性情報 |
肝機能異常、浮腫、アンドロゲン関連症状が報告 |