ダイトールの概要
- ダイトールの特徴
- 体内の余分な水分を強力に排出するループ利尿薬
- ラシックスなどの一般的な利尿薬と比べて高い利尿作用が期待できる
- 高血圧症の治療や、むくみ(浮腫)の改善に効果を発揮する
ダイトールの現物サイズ
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シート正面 |
錠剤正面 |
| 長辺 |
62mm |
6mm |
| 短辺 |
39.5mm |
6mm |
| 厚み |
3mm |
2.3mm |
| 重量 |
2.45g |
0.01g |
※当サイトのスタッフが現物を測定した数値であり、商品ごとに若干の差異があるため、おおよその目安として予めご了承ください。
| 包装タイプ |
PTP包装シート |
| 剤形タイプ |
フィルムコーティング錠 |
ダイトールの飲み方(服用方法)
下記の用法・用量を守って、水またはぬるま湯と一緒に服用してください。
用法・用量
| 1回の用量 | 10mg錠の場合:1/2錠 トラセミドとして5mg |
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| 服用回数 | 1日1回 |
|---|
通常はトラセミドとして1日1回5mgを目安に服用します。
5mg錠を使用する場合は1錠、20mg錠を使用する場合は1/4錠が一般的です。
ダイトールは利尿作用を示す薬のため、服用後に尿量が増加します。
日常生活への影響を考慮し、午前中に服用することが推奨されています。
食事による影響
ダイトールは食事の影響を受けにくい薬とされています。
そのため、食前・食後のいずれでも服用できますが、毎日できるだけ同じ時間帯に服用することで、安定した効果が現れやすくなります。
アルコール(お酒)による影響
アルコールには利尿作用があるため、ダイトールと併用すると尿量が増えやすくなる場合があります。
また、めまいや立ちくらみが起こる可能性もあるため、服用中の飲酒は控えめにすることが望ましいとされています。
ダイトールの効果効能
- 適応症
ダイトールは、有効成分トラセミドを配合したループ利尿薬で、体内に過剰にたまった水分を尿として排出する作用があります。
利尿作用により、心臓や腎臓、肝臓の機能低下などが原因で生じる浮腫の改善に効果が現れます。
また、体内の水分量を調整することで、体液貯留が関与する高血圧症の改善にも用いられます。
ダイトールは利尿作用と抗浮腫作用の両面から、全身性のむくみや血圧上昇の原因に働きかける薬です。
作用機序(仕組み)
ダイトールの有効成分トラセミドは、腎臓にある尿細管の一部であるヘンレ係蹄上行脚に作用します。
この部位では、ナトリウムや塩素などの電解質が再吸収されますが、トラセミドはその再吸収に関与する輸送体の働きを抑制します。
電解質の再吸収が抑えられることで、ナトリウムとともに水分の排出量が増加し、尿量が増えることで利尿作用が現れます。
その結果、体内の余分な水分が排出され、浮腫の軽減や血圧低下といった効果につながります。
トラセミドは、他のループ利尿薬と比較してカリウムの排出が過度になりにくい特性を持つとされています。
この特性により、低カリウム血症のリスクに配慮しながら利尿効果を得られる点が特徴です。
ダイトールの副作用
ダイトールは、副作用の出やすい医薬品ではありませんが、副作用がいくつか確認されています。
主な副作用は、血液障害、電解質失調、口渇、頭痛、倦怠感などとされています。
副作用は一時的であり、軽度な症状がほとんどです。
他にも服用後に下記の副作用が現れることがあります。
ダイトールの副作用
| 部位 |
0.1%~5%未満 |
0.1%未満 |
頻度不明 |
| 血液 |
血液障害(血小板数減少、白血球数減少、赤血球数減少、ヘマトクリット値減少等) |
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| 代謝異常 |
電解質失調(低ナトリウム血症、低カリウム血症、低クロール性アルカローシス)、血清尿酸値上昇、高カリウム血症 |
血清脂質増加、高血糖症 |
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| 過敏症 |
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発疹、そう痒 |
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| 消化器 |
口渇 |
食欲不振、下痢、腹痛、嘔気・嘔吐、胸やけ |
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| 肝臓 |
AST、ALTの上昇 |
γ-GTP、ALPの上昇 |
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| 腎臓 |
BUN、クレアチニンの上昇、頻尿 |
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| 精神神経系 |
頭痛、めまい |
手足のしびれ、聴覚障害 |
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| その他 |
倦怠感 |
動悸、痛風様発作、女性化乳房、関節痛、筋痙攣、CK上昇、LDH上昇 |
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重大な副作用
下記の症状が現れた場合は、すぐに服用を中止してください。
- ダイトールの重大な副作用
- 肝機能障害(0.03%)、黄疸(頻度不明)
- 血小板減少(頻度不明)
- 低カリウム血症、高カリウム血症(いずれも頻度不明)
ダイトールの禁忌
ダイトールには禁忌(服用してはいけない方)が指定されています。
下記に該当する方はダイトールを服用できません。
- ダイトールの禁忌
- 無尿の方
本剤を服用しても十分な効果が期待できないため、使用は避けてください。
- 重度の肝機能障害がある方
体内での薬の代謝や排出に影響を及ぼす可能性があります。
- 体液中のナトリウムやカリウムが明らかに低下している方
電解質バランスがさらに乱れるおそれがあります。
- デスモプレシン酢酸塩水和物を使用中で、男性の夜間多尿を目的として投与されている方
併用によりリスクが高まる可能性があります。
- 本剤の成分またはスルホンアミド誘導体に対して、過去に過敏症を起こしたことがある方
ダイトールの服用に注意が必要な方
ダイトールには禁忌ではありませんが、服用に注意が必要な方が指定されています。
下記に該当する方は、ダイトールを服用する前に医師に相談してください。
- ダイトールの服用に注意が必要な方
- 重篤な冠動脈硬化症または脳動脈硬化症のある方
- 本人または両親、兄弟に痛風、糖尿病のある方
- 下痢、嘔吐のある方
- 手術前の方
- 腎機能障害のある方
- 肝性昏睡の方
- 進行した肝硬変症のある方
- 肝疾患・肝機能障害のある方
- 妊婦
- 授乳婦
- 小児等
- 高齢者
ダイトールの併用禁忌薬
ダイトールには併用禁忌薬(併用して服用してはいけない医薬品)が指定されています。
下記に該当する医薬品とダイトールは併用して服用できません。
ダイトールの併用禁忌薬
| 薬剤名等 |
臨床症状・措置方法 |
機序・危険因子 |
| デスモプレシン酢酸塩水和物(ミニリンメルト)(男性における夜間多尿による夜間頻尿) |
低ナトリウム血症が発現するおそれがある。 |
いずれも低ナトリウム血症が発現するおそれがある。 |
ダイトールの併用注意薬
ダイトールには併用禁忌薬ではありませんが、併用注意薬(併用に注意が必要な医薬品)が指定されています。
ダイトールと併用すると効果が減弱したり、副作用が増強するなど体に悪影響を及ぼす恐れがあります。
併用して服用する場合は、注意しながら服用するか、そもそも併用自体を避けることが望ましいでしょう。
下記に該当する医薬品を服用している場合は、ダイトールを服用する前に医師に相談してください。
ダイトールの併用注意薬
| 薬剤名等 |
臨床症状・措置方法 |
機序・危険因子 |
| 昇圧アミン(ノルアドレナリン等) |
昇圧アミンの作用を減弱するおそれがあるので、手術前の患者に使用する場合には、一時休薬等の処置を講ずること。 |
本剤が昇圧アミンに対する血管壁の反応性を低下させるためと考えられている |
| ツボクラリン及びその類似物質(ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物) |
麻痺作用を増強することがあるので、手術前の患者に使用する場合には、一時休薬等の処置を講ずること。 |
血清カリウム値の低下により、これらの薬剤の神経・筋遮断作用が増強されると考えられている。 |
| 降圧剤(ACE阻害剤、β遮断剤等) |
併用する降圧剤の用量調節に注意する。 |
併用により降圧作用を増強するおそれがある |
| アミノグリコシド系抗生物質(ゲンタマイシン硫酸塩、アミカシン硫酸塩等) |
併用を避けることが望ましい。やむを得ず投与する場合には、アミノグリコシド系抗生物質の血中濃度をモニターし、投与量、投与間隔を調節する。 |
アミノグリコシド系抗生物質の腎障害及び第8脳神経障害(聴力障害)を増強するおそれがある。 |
| セファロスポリン系抗生物質 |
併用する場合には、慎重に投与する。 |
尿細管でのナトリウムの再吸収の増加に伴い、セファロスポリン系抗生物質の再吸収も増加し、腎毒性を増強するおそれがある。 |
| ジギタリス剤(ジギトキシン、ジゴキシン等) |
不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値をモニターし、カリウム剤の補充を行う |
低カリウム血症を起こし、ジギタリスの心臓毒性を増強する可能性が考えられる。 |
| 糖質副腎皮質ホルモン剤ACTHグリチルリチン製剤 |
過剰のカリウム放出を起こすおそれがあるので、併用する場合には、慎重に投与する。 |
ともにカリウム排泄作用を有する。 |
| 糖尿病用剤 |
糖尿病用剤の作用を著しく減弱するおそれがある。 |
細胞内外のカリウム喪失がインスリン分泌の抑制、末梢でのインスリン感受性の低下をもたらすと考えられている |
| リチウム(炭酸リチウム) |
リチウム中毒を起こすおそれがあるので、血中リチウム濃度に注意すること。 |
リチウムの腎における再吸収を促進し、リチウムの血中濃度が上昇するおそれがある。 |
| サリチル酸誘導体(サリチル酸ナトリウム、アスピリン等) |
サリチル酸中毒が発現するおそれがある。 |
腎の排泄部位において両剤の競合が起こり、サリチル酸誘導体の排泄が遅れるおそれがある。 |
| 非ステロイド性消炎鎮痛剤(インドメタシン等) |
本剤の利尿作用が減弱されるおそれがある。 |
非ステロイド性消炎鎮痛剤のプロスタグランジン合成抑制による水、ナトリウム体内貯留傾向が、本剤の水、ナトリウム排泄作用に拮抗するためと考えられている。 |
| 尿酸排泄促進剤(プロベネシド等) |
尿酸排泄促進剤の尿酸排泄作用を減弱するおそれがある。 |
尿酸再吸収の間接的増大により、尿酸排泄促進剤の作用が抑制される。 |
| カルバマゼピン |
症候性低ナトリウム血症があらわれることがある。 |
ナトリウム排泄作用が増強され、低ナトリウム血症が起こる。 |
ダイトールの基本的な注意事項
ダイトールは利尿作用を示す薬のため、服用後は尿量が増加します。
特に服用開始直後は排尿回数が増えることがあるため、外出や就寝前の服用には注意が必要です。
体内の水分や電解質のバランスに影響を及ぼすことがあるため、体調の変化には十分注意してください。
口渇やめまい、倦怠感などの症状が現れた場合は、無理をせず安静に過ごすことが大切です。
ダイトールの服用中は、急に立ち上がった際に立ちくらみが起こることがあります。
姿勢を変える際はゆっくり動くよう心がけてください。
継続して服用する場合は、体調や症状の変化を確認しながら使用してください。
他の薬を併用している場合や、気になる症状が現れた場合は、服用状況を見直すことが望ましいとされています。
ダイトールの保管方法
ダイトールは、光や温度、湿度などによって効果が損なわれる場合があります。
下記の要項を守って保管してください。
- ダイトールの保管方法
- 高温多湿にならない場所に保管してください
- 直射日光が当たらない場所に保管してください
- 子供やペットの手の届かない場所に保管してください
- なるべく鍵のかかる場所に保管してください
- 別の容器や包装に移し替えず、元の容器や包装に保管してください
- 容器のふたや栓はしっかり閉めて保管してください
- 乾燥剤が入っていた場合、開封後もそのままの状態で保管してください
- 使用期限が分かる状態で保管してください
- 使用期限を過ぎた場合、使用せずに破棄してください
- 冷蔵庫や冷凍庫、台所、浴室、玄関、ベランダ、窓際、車内、冷暖房器具の近くで保管しないでください
- 錠剤を分割した状態で長期間保管しないでください
ダイトールに限らず、多くの医薬品は光(紫外線)によって成分が変化したり、分解されてしまいます。
効果が期待できなくなったり、体に有害な影響を与える可能性があるのです。
そのため、光を遮断できる場所や容器に保管することが最も大切とされています。
原則として30℃を超える様な高温の場所も適していません。
冷暗所が保管場所として最適
直射日光が当たらない(暗い)、湿気が少ない(乾燥している)、風通しが良い(涼しい)、いわゆる「冷暗所」で保管するのが理想的です。
一般的な家の中だと廊下や玄関、リビング、寝室などにある「収納スペース」がおすすめです。
クローゼットや押し入れ、キャビネットなどでも良いでしょう。
- 廊下や玄関の収納スペース
- 廊下や玄関は日光が入りにくく、風通しが良いため、温度や湿度が比較的一定に保たれやすい傾向があります。
収納スペースがあるなら冷暗所として適しています。
- リビングの収納スペース
- リビングにはエアコンが付いていることが多いため、温度や湿度が比較的一定に保たれやすい傾向があります。
直射日光が当たらない棚などの収納スペースで保管すると良いでしょう。
- 寝室のクローゼットや押し入れの中
- 比較的温度の変化が少なく、直射日光が当たらないため、クローゼットや押し入れは冷暗所として理想的です。
除湿剤などを設置し、湿度が低めになるようにすると良いでしょう。
- 棚やキャビネットの引き出しの中
- 棚やキャビネットの引き出しの中に保管することで、湿気や直射日光の影響を最小限に抑えられます。
温度も一定に保たれやすいのでおすすめです。
ダイトールの臨床成績(有効性および安全性に関する試験)
ダイトールは、先発医薬品である「ルプラック」のジェネリック医薬品であるため、ルプラックの臨床成績を参考にしています。
- 有効性および安全性に関する試験
国内第Ⅲ相試験
トラセミドの有効性および安全性については、日本国内で実施された第III相二重盲検比較試験において評価されています。
本試験では、心性浮腫、腎性浮腫、肝性浮腫などの浮腫を有する方を対象に、トラセミドを1日1回、6日間経口投与した際の効果が検討されました。
試験の結果、全体の73.9%において中等度改善以上の全般改善が確認され、浮腫症状に対する有効性が示されています。
疾患別に見ても、いずれの浮腫においても高い改善率が認められました。
| 疾患 |
全般改善率(中等度改善以上) |
| 心性浮腫 |
21/28(75.0%) |
| 腎性浮腫 |
35/46(76.1%) |
| 肝性浮腫 |
26/37(70.3%) |
| その他 |
3/4(75.0%) |
| 計 |
85/115(73.9%) |
また、本試験における副作用の発現頻度は3.5%であり、比較的低い水準でした。
主な副作用として、頭重感、耳鳴、血清尿酸値上昇、血清カリウム値低下が報告されていますが、いずれも軽度なものでした。