ピロカルピン
- 総称名
- ピロカルピン(英語表記:Pilocarpine)
- 一般名
- ピロカルピン塩酸塩(英語表記:Pilocarpine Hydrochloride)
- 化学式
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- C11H16N2O2(ピロカルピン)
- C11H16N2O2・HCl(ピロカルピン塩酸塩)
- 分子量
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- 208.26 g/mol(ピロカルピン)
- 244.72 g/mol(ピロカルピン塩酸塩)
- CAS登録番号
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- 92-13-7(ピロカルピン)
- 54-71-7(ピロカルピン塩酸塩)
ピロカルピン(Pilocarpine)は、主に緑内障および口腔乾燥症(シェーグレン症候群など)の治療に使用される医薬品の有効成分です。副交感神経刺激作用を持つコリン作動薬の一種で、ムスカリン受容体作動薬に分類されます。
ピロカルピンは、ムスカリン性アセチルコリン受容体に直接作用して副交感神経系を刺激し、外分泌腺や平滑筋に生理的なアセチルコリン様作用を示します。眼科領域では、毛様体筋および虹彩括約筋を収縮させることにより縮瞳を引き起こし、房水の流出を促進して眼圧を低下させます。これにより、開放隅角緑内障や急性閉塞隅角緑内障の治療に有効です。点眼後、数分で作用が発現し、約4~8時間持続します。
また、ピロカルピンは唾液腺および汗腺の分泌を促進する作用を有しており、シェーグレン症候群や放射線治療後の唾液分泌低下による口腔乾燥症の治療にも用いられます。経口投与によって唾液分泌が増加し、口腔内の潤いを改善するほか、嚥下や発音の不快感を軽減します。
ピロカルピンは、天然由来のアルカロイドで、南米産植物Pilocarpus属(ピロカルプス)の葉から得られます。体内では主に肝臓で代謝され、代謝物は尿中に排泄されます。経口投与時の作用発現は30~60分で、作用は約3~5時間持続します。
副作用としては、発汗、流涎、吐き気、頻尿、腹部不快感、縮瞳による視力低下など、コリン作動性の症状が現れることがあります。特に過量投与では徐脈や低血圧、気道分泌過多などが起こるおそれがあります。また、気管支喘息、心疾患、消化性潰瘍のある患者には慎重投与が必要です。
ピロカルピンを含む医薬品は、点眼薬および経口剤として臨床に広く使用されています。眼科領域では房水排出促進による眼圧降下作用を、内科領域では唾液分泌促進による乾燥症状改善作用を目的として用いられています。副作用に注意しながら適切に使用することで、緑内障および口腔乾燥症の症状を効果的に改善することができます。
ピロカルピンを含む医薬品一覧
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