ファモチジン
- 総称名
- ファモチジン(英語表記:Famotidine)
- 一般名
- ファモチジン(英語表記:Famotidine)
- 化学式
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- C8H15N7O2S3(ファモチジン)
- 分子量
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- 337.45 g/mol(ファモチジン)
- CAS登録番号
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- 76824-35-6(ファモチジン)
ファモチジン(Famotidine)は、主に消化性潰瘍や胃食道逆流症(GERD)、急性胃炎、上部消化管出血などの治療に使用される医薬品の有効成分です。 ヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)に分類され、胃酸分泌を強力かつ持続的に抑制する作用を持ちます。
ファモチジンは、胃の壁細胞に存在するヒスタミンH2受容体に選択的に結合し、ヒスタミンが受容体に結合して胃酸分泌を刺激する経路を遮断します。 その結果、基礎分泌および食事やストレス、ガストリンなどによる刺激性分泌のいずれも抑制され、胃液中の酸度を低下させます。 これにより、胃・十二指腸潰瘍や逆流性食道炎などの炎症性病変の治癒促進、および症状の改善が期待されます。
ファモチジンは、従来のH2受容体拮抗薬(シメチジン、ラニチジンなど)と比較して受容体親和性が高く、作用が強力で持続時間が長いという特徴を有します。 また、肝薬物代謝酵素(CYP450)への影響が少なく、他剤との相互作用が起こりにくい点も利点とされています。 通常、経口投与後1~3時間で最大効果が現れ、作用は10~12時間持続します。 静脈内投与によっても迅速に作用を発現し、術後潰瘍や急性上部消化管出血の治療にも用いられます。
体内動態としては、経口投与後に良好に吸収され、血中タンパク結合率は15~20%程度と低く、主に腎臓から未変化体として排泄されます。 腎機能障害を有する患者では血中濃度が上昇しやすいため、投与量の調整が必要です。 また、高齢者においても排泄能の低下に伴う薬効持続がみられる場合があります。
副作用としては、比較的軽微で頻度も低く、頭痛、めまい、便秘、下痢、発疹などが報告されています。 まれに、肝機能障害や血小板減少などの重篤な副作用が起こることもありますが、他の同系統薬と比べて安全性は高いとされています。
ファモチジンを含む医薬品は、単剤製剤としてのほか、制酸薬や胃粘膜保護薬との配合製剤、あるいはNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)との併用予防薬など、さまざまな形態で臨床応用されています。 その優れた胃酸分泌抑制作用と安全性の高さから、現在でも消化性潰瘍や胃酸関連疾患の基本的治療薬として広く使用されています。